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「失敗しない土地選び」のポイント
理想の住まいは、土地選びから始まる
注文住宅の第一歩は、「どんな家を建てるか?」の前に、「どこに建てるか?」という土地選びから始まります。
しかし、この土地選びこそが、家づくりにおいて最も難しく、失敗の多いステップでもあります。
実は、「良い土地=良い家が建つ土地」とは限りません。
工務店として現場で数多くの家づくりに関わってきた経験から、本当に知っておくべき“土地選びの視点”を解説します。
家を建てる視点で土地を見る
不動産会社が言う「良い土地」と、工務店から見た「良い土地」は違います。
不動産は立地や資産価値を重視しますが、工務店は「その土地にどんな家が建てられるか」「どれだけ建築コストがかかるか」に着目します。たとえば、前面道路が狭い土地や高低差が大きい土地は、建築時に重機が入りづらくなり、工事費が高くなります。
また、日当たりや風の通り方、近隣建物との距離なども、間取りや快適性に直結します。
「土地だけ見て判断する」のではなく、「家をどう建てるかまで想像して判断する」のが重要です。
地盤の強さを軽視しない
土地の価格が安いと感じたら、まず疑うべきは「地盤の強さ」です。
昔は沼地だった場所、埋立地、田んぼの転用地などは、表面上は整地されていても、地中が軟弱なケースがあります。
こうした土地では、建物を支えるための「地盤改良工事」が必要となり、100万円以上の追加費用が発生することも。
また、地震リスクや液状化の可能性も高く、将来の安心に関わる重要な要素です。
気になる土地があれば、ハザードマップや地盤調査報告を確認しましょう。
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法的制限を正しく理解する
土地には、その場所ごとに建築基準法や都市計画法による制限がかかっています。
・建ぺい率・容積率
・高さ制限(絶対高さ・斜線制限など)
・防火・準防火地域
・接道義務(幅員や接道長さ)
これらによって、「建てたい家が建てられない」「三階建てはNG」「窓が小さくなる」などの制限が発生する場合があります。
特に注意したいのは、旗竿地や再建築不可の土地。価格が安くても、建築そのものが難しいケースがあるため、必ず工務店や建築士と相談の上で判断しましょう。
インフラとライフラインをチェック
新しい分譲地では、水道・ガス・下水道などのインフラが整っていない場合があります。
インフラが未整備の場合、引き込み工事が必要となり、数十万円〜100万円以上のコストがかかるケースも。
また、電柱の位置によっては、建物の外観や駐車場設計に影響が出ることもあります。
「買ってから気づく」のではなく、購入前に現地を確認し、必要なインフラ工事の有無を見極めることが重要です。
将来の暮らし方を見据える
最後に意外と見落としがちなのが、「将来の暮らし方」と土地の関係です。
・お子さんの通学や進学を考えた学区の確認
・車中心の生活か、公共交通を使うのか
・将来的な介護・バリアフリー対応の必要性
・土地の将来価値(周辺の再開発、人口動態など)
今のライフスタイルだけでなく、10年後、20年後の生活を見据えて土地を選ぶことが、後悔のない家づくりにつながります。
土地選びは「建築のプロ」に相談を
土地選びは、人生に一度あるかないかの大きな決断です。
しかし、目に見える条件だけで判断すると、後々「こんなはずじゃなかった」ということになりかねません。
SENKOは、家を「建てる」プロであると同時に、土地と建物の両面から最適な住まいを提案するパートナーでもあります。
気になる土地があれば、お気軽にご相談ください。