お施主様からの要望は、居室部分は最小限におさえた機能的な家。
同時に、ご両親の畑が広がる場所になじむ建築を目指しました。

機能性とコンパクトさを両立させるために、
小屋裏のような二階部分を居室にしてはどうかと＜大きな屋根＞の建築を考えました。
通路には収納や勉強スペースといった機能を持たせ、居室面積を小さく仕上げました。
また、小屋裏にすることで、屋根の高さを最低限にでき、
軒先を深く設けることで、低く土地にどっしりと根付くような建築となりました。

内部を小さく設けつつも、吹抜けや屋根の高低差を作ることで決して「狭さ」を感じさせません。
さらに深い軒が生み出す中間領域がご両親の家や周囲とを緩やかに繋げて、
この大きな屋根の家は、ご近所との関係をも繋ぐ新しい場所ともなりました。